今日も銀ちゃんはパチンコで、新八と二人だったヨ。
そんでもって、昨日あった出来事の話になったアルよ。
「いやぁ、昨日のお通ちゃんのコンサート最高だったよ〜。最高だよ・・・お通ちゃん。ああぁお通ちゃん。LOVEお通ちゃん・・・」
一人昨日の余韻に浸ってる馬鹿に、私の方も負けずに話をしたアル
「私の方こそ凄かったアルよ。あのサド丸が逃げ帰ったんだからネ」
「神楽ちゃん。また沖田さんに何かしたの?」
あきれ顔の新八に、私は、身振り手振りを入れて、事細かに昨日の出来事を説明したアル。
聞いている時の新八は、顔を赤くしたり、青くしたり、レインボーだったりしたヨ。
するといきなり、力を溜めてたかの様なツッコミが返ってきた
「クァ、神楽ちゃーーん。それは、キス・キッス・チッス・接吻じゃないですかぁああああ」
新八が鼻息荒げて私に言い寄って来る。
うるさいアル。
「違うヨ!!頬っぺたのアイス食べられたから、取り返しただけアル。舌入れて取ったアル」
「ってぇええええ!!舌まで入れちゃったの!!それマジでキスだから・・・ディイイイイープキスだからさーー」
「うるさいな、この地味メガネ。違うって言ってんだろうがよぉ」
とは、言ったものの、確かにドラマとか見てると、オトコとオンナが唇あわせてチュッってして顔赤らめてしてる行為と似てるネ。
でも、私、恥かしくなかったから違うアル。
あれ?でも、サド丸真っ赤になってたアル・・・
それって、キスになるアルか?
もう、頭ごちゃごちゃアル・・・
「でも、それはキスだからさぁ!!ディープキスだからさぁ!!」
そう言ってる新八を無視して、万事屋を後にしたネ。
今日も一人散歩。日傘を差してブラブラしている。
帰ったら銀ちゃんにもバレて怒られるかも知れないアル。
ちょっと気が重いヨ。
そこで、今一番会いたくないヤツから声をかけられたネ。
「よぉ。どうしたんでい。チャイナ」
背中から声をかけられ、ドキッとする。
「何も無いアル。サド丸こそ何してるアルか」
「何って、市中の見回りでさぁ。俺だっていつもサボっているわけじゃありやせんぜ」
昨日のことは何も無かったかの様に、話してくる。
逆に私が妙に意識してしまい、傘で顔を見られないよう隠した。
「なんでぃ。昨日アイス奢ってやったのに、顔くらいみせなせぇ」
「嫌アル。アンタに何で私の顔見せないといけないアルか」
何だか、意識すればする程、顔が火照って、ドキドキしてくるアル。
新八の言った言葉を思い出し、ドキドキが増している様だった。
アイツがキスって言ったら・・・
ううん、クヨクヨしてても始まらないアル。
一度深呼吸をして、コイツに聞いてみた。
「サ、サド丸、昨日の事、覚えてるアルか」
「なんですかい。藪から棒に・・・アイス一緒に食べやしたぜ」
しれっと、何も無かった様な口ぶりだ。
良かった。
私の思い過ごしかも知れないアル。
「・・・その後、私・・・何かしたか・・・覚えているアルか」
モゴモゴとドモりながら、聞いた。
「何って、俺の唇を・・・・グェップ」
『唇』と言う言葉が紡ぎだされた瞬間、アイツのアゴにアッパーカットを打っていた。
全力疾走で無我夢中に走っていたのか、気付けば、川辺にまで来ていた。
しゃがんだら、水面に見た事のない顔の自分が映っていたアル。
「やっぱり、キスしちゃったアル。ファーストキスがサド丸アルよ!!」
赤くなる顔を抑えきれず、
ドキドキする鼓動も抑えられない。
どうしたらいいかも分からない。
だからまた走ったアル。
出来るだけ遠くに今は行きたかった。
こんなに逃げているのに
今になって鮮明に思い出す
「あうぅぅ」
言葉にならない声をあげて走った。
第三話へ
第二話でした。楽しんで貰えたら幸いです。
今回は、新八クンを出して、『神楽ちゃんに総悟の事が好きな事を自覚させる』
というのをテーマに書いてみました。
まぁ、新八好きなんで、ツッコミに力を入れて書いたつもりですw
感想ありましたら、お願いします^^
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